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役員コラム

2026.08.07

カーボベルデ共和国を知る

㈱あさひ合同会計 代表取締役社長 藤原 耕司

 6月から7月にかけて開催された、サッカー2026 FIFAワールドカップを見ていて、これまで知らなかった「カーボベルデ共和国」という国名に目がとまった。
 西アフリカ沖の大西洋に浮かぶ複数の島々からなる人口約60万人の島国で、美しい海に囲まれ、政治や経済も比較的安定しているという。今回、日本との試合はなかったが、2023年のバスケットボール・ワールドカップでは日本代表とも対戦しており、日本とは外交関係を樹立してから50年以上が経つそうだ。

 アフリカ大陸は日本から遠く離れ、文化や価値観も大きく異なる。移住はもちろん、海外転勤がある会社に勤めていたとしても、温室育ちの身としては赴任先には考えにくいが、だからこそ未知の文化に触れられる場所として、心惹かれることもある。
約20年前、南アフリカ共和国を旅した。喜望峰から海を眺めると、右側には大西洋、左側にはインド洋が広がる。目の前にはどこまでも続く雄大な大海原。言葉が出てこず、その景色をしばらく眺め続けていたことを今でも覚えている。
 そして隣国ジンバブエでは、「ヘイ、ブラザー!」と体格の良い陽気な商売人たちに囲まれ(絡まれ)、肩を組まれ、気が付けば木彫りの動物を何体も買うことに。値切ったものの、勝負でいうと完全な負け試合。
その木彫りは、引っ越しを重ねた今も、我が家のリビングに居場所を得ている。

 地球は一つだが人は国境を引き、都道府県を分け、会社では部署をつくる。分けることで役割や個性が生まれる反面、その区切りがあるから調整が必要となり、時には争いが起こる。アフリカ大陸にも、植民地支配という複雑な歴史が刻まれている。
 それでも、境界があるからこそ独自の文化が生まれ、スポーツでは国を代表して競い合い、多くのドラマが生まれる。喜望峰から眺めた海も、誰かが「ここからは大西洋」「あちらはインド洋」と名付けなければ、ただ一続きの海でしかない。

 共存は簡単ではないが、スポーツや文化交流は、これまで目を向ける機会のなかった人々や文化に関心を寄せるきっかけとなり、遠い世界を少し身近に感じさせてくれる。

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