ちょっと気になる経理処理

2025.05.12

消費税は誰が負担?

 インボイス制度が始まり、消費税制度はより複雑なものとなりました。業種や売上規模等によって原則課税or簡易課税、各種税率の選択や特例適用など判断が変わることも多々あります。本来、すべてのお客様に詳細をご理解いただき同じ認識で進めたいところですが、なかなかそうもいかないのが現状です。今回は複雑な話は抜きにして、消費税とは誰が負担しているのか?について確認していきます。
 下の図をご確認ください。この図でお伝えしたいことは一点。消費税はその名の通り「消費者が負担する税金」であるということです。

※国税庁HP「消費税の仕組み」より引用

 課税事業者※として納める消費税額を顧客にお伝えした際、「消費税が高すぎるから資金繰りを圧迫する」「国に税金ばかり取られる」という声をよく耳にします。しかしながら、課税事業者は消費者に代わって申告・納税手続きを行ってはいますが、その消費税額を負担しているのはあくまで消費者というの
が消費税の仕組みです。
※課税事業者とは、消費税の納税義務がある個人事業者または法人のことをいいます。

ではなぜ、預かったものを支払っているだけの課税事業者に大きな負担感があるのでしょうか。以下のような理由などが考えられます。
消費税を預かるタイミングと申告・納税のタイミングがズレることで、預かった消費税が普段の資金繰りに組み込まれることになり、納税のタイミングで急に資金が不足する。
法人税や所得税と異なり、消費税は所得が赤字でも納付する必要(還付申告以外)がある。

消費税の納税で困らないよう、納税資金をストックする方法等を弊社からもよくご説明させていただきます。

課税事業者の方は消費税の納税資金について普段から意識しておきましょう。

ご不明な点等ございましたら弊社担当者までお気軽にご連絡ください。


※内容は執筆時点の法律等に基づき整理しています。制度改正があるほか、内容につきましては、情報の提供を目的として一般的な取り扱いを記載しております。対策の立案・実行については、専門家にご相談の上進めていただきますようお願い申し上げます。