ちょっと気になる経理処理

2021.12.10

令和3年分から、ふるさと納税の確定申告の手続きが簡素化されました

 複数のポータルサイトから複数の自治体に寄付を行い、確定申告によってふるさと納税の適用をしていた方は手続きが簡素化されます。ワンストップ特例制度をご利用の方は、手続き方法に変更はありません。

確定申告時に必要となる書類
(1) 確定申告をする際に必要となる書類
ふるさと納税を確定申告で適用するには、寄付先の団体が発行した「寄付金受領書」が寄付ごとに必要です。ただし、令和3年分の確定申告からは、この書類に代えて、特定事業者が発行した「寄付金控除に関する証明書」を用いることができます。

(2) 特定事業者とは
「特定事業者」とは、国税庁長官により指定を受けた一定の者をいい、一覧が国税庁のサイトで公表されています。変更や追加がされることもありますので、事前に確認して下さい。
ポータルサイト例)ふるなび・さとふる・楽天ふるさと納税・ふるさとチョイス等
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kakutei/koujyo/kifukin/tokutei.htm

(3) 証明書の記載事項
証明書には次の事項が記載されています。
① 寄付者の氏名、住所
② ①がその年中にそのポータルサイトを通じて寄付をした総額(年間寄付額)
③ 特定事業者が管理する寄付の番号(寄付番号)
④ 寄付年月日
⑤ 寄付先の名称及び法人番号
⑥ その他参考となるべき事項

 この証明書は、ご利用のポータルサイトから電子データ(XML形式)により提供を受けe-Taxで提出できます。書面で必要な場合は、ダウンロードしたデータをQRコード付証明書等作成システムで読み込み印刷します。書面発行が可能なポータルサイトもありますので、具体的な手続きは、各ポータルサイトにてご確認ください。
 原則、寄付の都度、寄付金受領書の発行があるため、寄付の回数が増えるほど受け取る頻度や保管を要する枚数が多くなり、きちんと管理しておかないと申告を漏らすリスクが伴いましたが、この証明書を用いることでリスクが解 消されます。ふるさと納税の利用をお考えの方は、寄付先の選定とともに代替となる証明書の活用もあわせてご検討ください。