ちょっと気になる経理処理
2020.01.10
キャッシュレス・ポイント還元利用時の経理
キャッシュレス・消費者還元は、消費税率の引上げに伴い、2019年10月1日から2020年6月末日までの9カ月間の期間限定で行われている国の事業です。
消費者は、対象店舗でキャッシュレス決済(クレジットカードやQRコード等)を使って代金決済を行うと、購買金額の5%又は2%のポイント還元を受けることができます。
今回はポイント還元を受けた際の経理処理についてご説明します。
ポイント還元の方法は大きく分けて4つあります。
【例】110円の消耗品をキャッシュレス決済で購入
① 即時充当・・・PayPayなどのQRコード決済やコンビニでのキャッシュレス決済など
代金決済の時点で還元する金額を値引きされた金額を支払い
② 引落相殺・・・クレジットカード
口座から引き落とされる際に、ポイント還元額が請求額から相殺される
③ ポイント付与・・・クレジットカードや電子マネー
カード利用の際に付与されるポイントや電子マネーの残高に上乗せして還元される
後日付与されたポイントを使用する際に仕訳を行う必要があります。
【例】先日付与された2円分のポイントを使用して110円の消耗品を購入
④ 口座付与・・・デビットカード
ポイント還元額を口座へ直接付与する
ポイント還元は国からの補助金にあたるため、消費税については「不課税」となります。
上記仕訳について、ポイント還元額を差し引いた金額で仕訳を行うと、消費税の仕入税額控除が少なくなってしまい、消費税の納税額に影響が出てきます。消費税の課税事業者(原則課税)の場合は上記仕訳を行うようにしましょう。