ちょっと気になる経理処理

2017.01.01

第78回 どっちがお得?医療費控除とスイッチOTC薬控除

 個人の確定申告における医療費控除の特例として、セルフメディケーション税制(スイッチOTC薬控除)が創設されました。従来の医療費控除との併用はできず、平成2911日から5年間、有利な方をご自身で選択することになります。

セルフメディケーション税制(スイッチOTC薬控除)とは?
   自分や同一生計の家族の為に、特定成分を含んだ OTC 医薬品(いわゆるスイッチ OTC 医薬品)の購入をした場合、そ    の年中に支払った合計額が12千円を超えるときは、その超える部分の金額(上限:88千円)について、その年分の    総所得金額等から控除する制度です。

 申告時の注意
  健康の維持増進および疾病の予防への取り組みとして、特定健康診査、予防接種、定期健康診断、健康診査、がん検診    のいずれかを申告対象の1年間に受けていることが条件となっています。申告の際には、健康診断などを受けたことが    証明できるもの(診断の結果通知書・予防接種の領収書等)を添付する必要があります。

 対象の医薬品は?
  医師が処方する医療用医薬品からドラッグストア等で購入できるOTC医薬品に転用された医薬品が対象です。厚生労働    省のHPに掲載しているほか、この税制の対象である旨を示す識別マークが製品パッケージに表示されている場合があり    ます。まずは購入したスイッチOTC医薬品が対象かどうか確認してみて下さい。レシート(領収書)に対象商品である    旨が記載されている場合もあります。
  ただし、購入した際には対象となっていなくても、申告までにOTC医薬品と認定されていれば、対象となりますので    注意して下さい。



 医療費控除とスイッチOTC薬控除はどっちがお得?
【例1】一年間に医療機関で使った医療費が15万円、市販で購入した控除対象の医薬品が6万円の場合  ↓
対象マーク 
 医療費控除    ・・・ 210,000100,000110,000セルフメディケーション対象マーク

 スイッチOTC薬控除・・・  60,000 12,000 48,000

 →医療費控除を使った方が62,000円多く控除できます。

 【例2】一年間に医療機関で使った医療費が7万円、市販で購入した控除対象の医薬品が6万円の場合      
 医療費控除   ・・・ 130,000100,00030,000

 スイッチOTC薬控除・・・  60,000 12,00048,000

 →スイッチOTC控除を使った方が18,000円多く控除できます。

 普段、医療機関を利用せず市販薬で済ませている方は、今回の制度を使える可能性があります。利用できるかどうかはその年が終わってみないと分かりませんが、今年からは、普段捨ててしまっている市販薬を購入したレシート(領収書)を1年間ためてみて下さい。

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