ちょっと気になる経理処理

2016.08.01

第73回 パートタイム労働者への社会保険の適用拡大 (106万円の壁) ~ 501人以上の事業所が対象 ~

平成28101日より、「特定適用事業所」に勤務する短時間労働者は、新たに健康保険および厚生年金保険の適用を受けることになります。
 つまり、労働時間の少ないパートタイマーにも適用範囲が拡大することになります。

 短時間労働者の要件として、以下の①~⑤の全てに該当する者が適用拡大の対象となります。

【平成2810月施行の社会保険適用対象】
  1週間の所定労働時間が20時間以上であること

  雇用期間が1年以上見込まれること

  賃金の月額が8.8万円(年収106万円)以上であること
  従業員が501人以上の企業
  学生は対象外

※今回の法律改正では「特定適用事業所」という条件があります。

 注)「特定適用事業所」とは、同一事業主の適用事業所の厚生年金保険の被保険者の合計が、1年のうち6ケ月以上500
 人を超えることが見込まれている場合と定義されています。

 要は、常時500人を超える事業所が対象となるので、他の条件を全て満たしていても500人以下の事業所で働く人は適
 用除外となります。

130万円の壁】⇒社会保険料
 夫が会社員・公務員である主婦の方は、年収が130万円未満112月までの確定年収でなく見込み年収で計算)かつ、被保険者の年収の2分の1未満であれば、夫の健康保険の「被扶養者」になり、健康保険料を自己負担せずに健康保険に加入することができます。また公的年金でも国民年金の第3号被保険者になるため、保険料の負担なく加入でき、将来的に老齢年金を受け取ることもできます。

103万円の壁】⇒所得税
 年収がパートなど給与収入のみの場合、年収103万円以下であれば、所得税はかかりません。これは、所得税には38万円の「基礎控除」と、最低65万円の「給与所得控除」があり、これらの合計である103万円以下であれば、課税の対象になる所得がゼロになるので、夫の扶養に入ることができます。

※「特定適用事業所」の適用条件に該当する企業はまだ少ないと思われますが、今後範囲が拡大することも予測されます。ご参考までに!

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