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役員コラム

2026.04.01

どうする日本 ~徳川家康を思う~

㈱あさひ合同会計 代表取締役社長 藤原 耕司

 豊臣秀吉の晩年、政権の安定を担っていた五大老の一人が徳川家康。
 その忍耐強い性格を表す、“鳴かぬなら 鳴くまでまとう ホトトギス”は有名な句だが、秀吉が朝鮮への出兵を決断した際も、家康は積極的な姿勢を見せることなく、慎重な態度を崩さなかったと伝えられる。家臣から参戦の意思を繰り返し問われ、ようやく口にしたのが「箱根は誰が守るのか」という言葉であったという。

 戦いが長期化し、やがて秀吉が亡くなると、家康は速やかに撤兵を進めた。その後に取り組んだのは、朝鮮との関係の再構築。国交回復や貿易整備に力を注ぎ、江戸時代の長期的な安定の基礎を築いていく。
 歴史の表舞台に残るのは大きな決断や勝利であるが、その背後には拙速でない姿勢や情勢を見極めるバランス感覚があったのだろう。

 国際情勢は相変わらず落ち着かない。
 トランプ大統領の号令下、アメリカがイスラエルとともに、イランに対して軍事行動をとった。アメリカと同盟関係にある日本は、友好関係を築いてきたイランのことも配慮しながら、どう立ち振る舞うのか。容易に答えを出せない問題である。

 諸説あるが、家康の遺訓とされる「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し 急ぐべからず」。
 人生は重い荷物を背負い、長い道のりを歩くようなものだから、焦らず一歩一歩着実に進むべき、という意味とされる。
 アメリカから諸々の協力要請を受けた場合、「東アジア・太平洋地域は誰が守るのか」と切り返せる力を、残念ながら今の日本は持ち合わせていない。それでも家康の言葉は、不確実な時代を生きる私たちへの助言のようにも感じられる。

 平和な日々を待つ卯月の入り、満開の桜に足を止める。
 急がずとも、季節は確かに巡る。

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