役員コラム
2025.02.06
あなたの中の最良のものを
㈱あさひ合同会計 取締役 今田 泉美
1984年11月23日、マザー・テレサが来岡されたことがあります。当時、ノートルダム清心女子大学のSr.渡辺和子学長がマザー・テレサの通訳を務められたこともあり、広島での講演の後は岡山に移動され、その日は大学構内にある修道院に宿泊なさいました。
全学生に向けて講話をしてくださるということでしたので、大学1年生だった私はとても楽しみにしていました。ところが日を増すごとに日本中のマスコミがヒートアップしてきたためか、大学サイドは厳戒な警備体制をさらに強化し、残念なことに私たち1年生には自宅待機命令がおりました。今の私ならどうにかして聴講できるすべを探ったでしょうが、当時は従うしかありませんでした。あまり後悔はしないタイプですが、私にとって生涯で一番大きい後悔かもしれません。だからでしょうか、いつしか私にとってマザー・テレサは憧れと尊敬の人となりました。
たくさんの名言を残されていますが、私が一番勇気をもらった言葉を紹介したいと思います。
♰あなたの中の最良のものを♰ マザー・テレサ
人は不合理、非論理、利己的です 気にすることなく、人を愛しなさい
あなたが善を行うと、利己的な目的でそれをしたと言われるでしょう
気にすることなく、善を行いなさい
目的を達しようとするとき、邪魔だてをする人に出会うでしょう
気にすることなく、やり遂げなさい
善い行いをしても、おそらく次の日には忘れられるでしょう
気にすることなく、し続けなさい
あなたの正直さと誠実さとが、あなたを傷つけるでしょう
気にすることなく正直で、誠実であり続けなさい
あなたが作り上げたものが、壊されるでしょう 気にすることなく、作り続けなさい
助けた相手から、恩知らずの仕打ちを受けるでしょう
気にすることなく、助け続けなさい
あなたの中の最良ものを、世に与えなさい けり返されるかもしれません
でも気にすることなく、最良のものを与え続けなさい
マザー・テレサの奉仕活動がどれだけ過酷なものだったのかがうかがえるような言葉です。
大きな偉業を目指すのでもなく、人と比べるのでもなく、自分のなかの最良のものを、世に与え続ける。そこを目指して今年一年を始めていきたいと思います。