役員コラム

2023.03.03

王将戦ライブ観戦

㈱あさひ合同会計 代表取締役会長 髙木 正男

藤井聡太王将VS羽生善治九段 第72期王将戦七番勝負が行われている。「令和の最強者」に「平成の王者」が挑戦する世紀の対決だ。恥ずかしながら金将と銀将の動き方すらすぐに言えない将棋音痴の私だが、流石に惹かれるものがある。

ケーブルテレビに「囲碁将棋チャンネル」があり、なんと王将戦を完全生中継しているではないか。実際の対局の空気感に触れたくて、リテールはどうなっているのか、興味津々で第三局と第四局を観た。第三局は土・日だったが、さすがに全部見続けることはできず、他の用事をしながらできるだけ生で見て、隙間で録画を追いかけたりした。第四局は木・金なので完全録画で当日夜と翌土日で見直した。

昼休憩や封じ手に入る時の動き、封じ手の手順も興味深いが、二日目の始まりも新鮮だった。無造作に盤上にあけた駒を交互に二人で駒並べ。その後一日目の差し手を順番に封じ手前まで進め、封じ手が開封され、再度お辞儀をして二日目が開始される。TV中継では両者の昼食や午前午後のおやつまで画像付きで丁寧に紹介される。案外二人とも頻繁に席を立つのも気になった。お手洗いか外の空気を吸って気分転換か。

画面上では、AIで次の候補手や、BEST手からの読み筋も数手先まで表示されている。さらに初手から先手優勢51%:49%が表示され、途中逐次優劣が出て終盤には3%:97%と具体的に見せてくれる。解説者の話もあるがAIは臆することなく数値で表す。知らない者でも勉強になりながら時を刻むことができる。本当に時間があればゆっくり楽しむに足りるものだ。

ロングランの勝負事では、どこが勝敗を分けるポイントであったか、結果論として判ってくる。その瞬間をライブにおいても「ここだ!」と感じることに喜びがある。マラソンで誰かが仕掛けた瞬間に「行った!」と言える時。事前情報の高低差や力関係、その時々の風向きや調子の良し悪しの見極めや流れが判断材料になる。

永い人生において、その時点では気付かないが、後にここが分岐点だったと回想できることがある。これを事例として数多く経験することで、勝負所に気付き掴む訓練となり、今を大事にする心が養われると思っている。回数を増やすために、私は好きなスポーツ観戦を利用して自分を磨くのに活かしている。その一つに将棋観戦を加えられるか。世紀の対決の結末とともに楽しみにしている。