役員コラム

2022.05.02

八十八夜の種まき

㈱あさひ合同会計 取締役 今田 泉美

夏も近づく八十八夜。
八十八夜というのは立春から数えて88日目(2022年は52日)のことをいうのだそうです。 この時期は、朝晩の冷え込みも落ち着き、新たに種をまくのにとても適した時期とされ農耕上大切にされてきたようです。
私は小さなベランダでガーデニングをするのが趣味ですが、この時期になるとサフィニアなどの夏向きの花苗を植えて成長していく様子を見るのが朝のささやかな楽しみです。水やりの際に朝日に輝く新芽や咲きたての花を見つけると感動を覚えます。
その光景を見るたびに、花だけでなく、仕事の上でも普段の暮らしの中でも、ちょっと先を見据えて「こうなると素敵だな」につながりそうな小さな種を見つけてまくことができたらいいなと、この頃いつも思っています。

❖誰でも才能の種を秘めている
SMAPの歌にもあったように、世界に一つだけの花、誰でもその人にしかない才能の種を秘めていると思います。才能、というと何か大げさですが、その人にしかないオンリーワンのものが必ずあると思います。
自分にはないかも、と気持ちを腐らせるのではなく、植物に水やりや肥料が必要なように、発芽させるには前向きな試みと学びを積み重ねていくしかないのではないでしょうか。
人と比べるのではなく、大事なことは自分自身の花を咲かせることだと思います。

❖良い風土づくり
せっかく良い種をまいても、石ころばかりで荒廃しているような土地では思うように根を張ることはできません。組織も同じだと思います。
「職員ひとりひとりが夢をもって輝き、成長できる組織、お互いを尊敬し、信頼し、研鑽し合える職場を目指します」これは弊社の経営理念の一部です。

良い種が成長できる良い風土作りを、たゆまず誠実に私たちは続けていきたいと思います。種をまいてもすぐに花が咲くとは限りません。果実を得るまでには、長い年月を要することもあるでしょう。果実は次世代の人が収穫するとしても、まかれた種の秘めた力に希望をおいて、土を耕し、惜しむことなく豊かにまき続けることを大事にしたいと思います。