役員コラム
2018.07.01
緑内障との闘い
㈱あさひ合同会計 代表取締役 髙木 正男
約2年前の当コラムに「初めての手術・入院」という題で「恥ずかしながら、この年になるまで、いわゆる手術・入院の類をしたことが無かった」ことを書いた。15年前に発覚した私の眼の緑内障で2016年9月に左眼手術をした事を記している。
その後2017年4月に右眼も手術をしたが、緑内障手術の難しさと私の眼の弱さとが重なって術後の経過は芳しいとは言えない。ブレブ再建術という、最初の手術で作った房水とそこへの道が治癒作用等で機能不全になっているものを再建する手術を左右とも2回ずつ行った。今年の4月に一度の入院で左右の再建術を施した。左眼は幸い経過良好だが、右眼は相変わらずで、今月また再手術する事になった。初めての手術から数えて7回目の手術室となる。
緑内障は眼圧によって視神経が障害され死んでゆき、見える範囲が狭くなって失明まで至る病気だが、私の場合5月の検査では左眼の中心視野がとうとう無くなり、周辺視野が左上方に僅かに残るだけとなったため視力が出ない(字が読めない)状態。右眼は以前から大丈夫と思っていたが検査結果では、見えない部分が左上から真ん中に迫り中心視野が風前の灯の状態になってしまっている。
この右眼を守らなければ字が読めない人間になってしまう。焦りもあるが、数回の手術経験により「また手術になりますね」とドクターに言われても冷静に受け止められるだけの精神になってしまった。
見える方の右眼手術後は、しばらくの間、盲目状態となるため毎回ナーバスになる自分がいる。しかし、これから5年先10年先も仕事を人生を楽しみたいと思えるから頑張って手術に向かい合える気持ちになれる。この2年間の経験からくる成長であろうか。
先日、大阪へ セイコーゴールデングランプリ陸上を見に行った。桐生祥秀をはじめケンブリッジ飛鳥、山縣亮太、多田修平、ジャスティンガトリン、飯塚翔太など錚々たる世界レベルの選手達が繰り広げる100mや4×100mリレーを眼前30mで見てスピードを感じるから、気のせいか風まで感じる事ができるんだということを実感した。少しでも長くもっとたくさん自分の目で見て感動を覚えたいという欲求が湧いてきた。
今の私は、街を歩いていても周りがしっかり見えているわけではなく、近くをすれ違ってもどなたか判別することができない事が多くなっていて失礼することが増加しています。現状をご理解いただき遠慮なく「髙木さん」と声をかけていただけたら幸いです。よろしくお願いいたします。