役員コラム

2016.07.01

アレ!新城幸也!

㈱あさひ合同会計 代表取締役 髙木 正男

 リオデジャネイロオリンピックまで、あと1カ月になりました。お目当ての競技、選手は出場できましたでしょうか?観戦予定はどうでしょうか?

 私の愛する自転車競技はオリンピック出場枠を確保するのが精一杯のレベル。それでも一生懸命の努力と運を味方にメダルを目指しています。

 その中で注目は男子ロードレースの新城幸也選手です。彼は石垣島出身、高校卒業後ロード選手を目指して渡仏。2009年ブイグテレコムというフランスのプロチームからツールドフランスに出場し日本人として初完走、ステージ5位の最高位も記録。2012年のツール第5ステージでは逃げてレース途中にバーチャルマイヨジョーヌ(暫定総合一位)の瞬間まであって敢闘賞を受賞。日本人で唯一ツールのポディウム(表彰台)を経験しています。世界選手権でも2010年に9位に入っていて世界の強豪たちに認められているただ一人の日本人です。

 それでも日本では、自転車競技に興味のある人以外で彼を知っている人はほとんどいないのが現実、というマイナースポーツです。

 彼は今シーズン7年間在籍したフランスのチームからイタリアのランプレメルダというチームに移籍しました。これはリオ五輪さらに東京五輪まで考えて一段のレベルアップを目指したものでした。彼曰く「今のままでは五輪のメダルに届かない。五輪にこだわるのは、もっと日本で自転車競技を知って欲しいから。ツールドフランスに5回出場しても日本では大きく報道されない。リオでメダルを取れば東京五輪で注目される競技になるはず。東京では35歳になっているが僕の4年前のところを走っている若者がいないので東京も自分が走る。」と言い切ります。

 そんな彼も、2月のカタールでのレースで左大腿骨を骨折し今シーズン棒を振ったかに思えましたが、3月には五輪代表に選出され松葉づえで会見、驚異的回復で4月から自転車に乗り始め、6月初めにはツアーオブジャパンの伊豆ステージでなんと優勝し、ファンを驚かせたとともに五輪に向け期待を抱かせてくれました。さらに6月ツールドスイスを走って、7月にツールドフランスを走ってから8月の五輪本番を迎える予定です。

 大変な精神力でここまで来て、最後の1カ月しっかり調整して本番で最高のパフォーマンスを発揮して欲しいと願っています。 アレ!ユキヤ!

近頃では言い古された感もある「何事にも最後まで諦めない」という言葉と心。身近な自分にも当てはめて、どんな境遇に置かれても忘れずに前を向いて進んでいきたいと思います。

※Allez!=フランス語「行け、早く、頑張れ...」