役員コラム

2016.12.01

夜明け前

ネットリンクス㈱ 代表取締役 前田 洋一

 4月から、毎週水曜日に早朝勉強会に参加している。6時前に家を出ると、通勤ラッシュの時間と違い、わずか10分足らずで会社に到着する。会社の駐車場は6時半にならないと開かないので、時間つぶしと体操を兼ねて車で石山公園に行くことが多い。朝の石山公園は、スポーツウェアを着て散歩やランニングをする人々が集まる。人々はそれぞれに「おはようございます!」と挨拶をしあう。たった一人のスーツ姿の私にも分け隔てなくあいさつをしてくれる。とても気持ち良い上質な時間を過ごすことができる。

 石山公園で過ごす時間も、季節の移り変わりとともにいつしか夜明け前になった。
 この季節は、着いた時には真っ暗闇でも、だんだんと白んでいき、やがて日の出を迎える。岡山城をバックに昇る朝日は、寝ぼけ頭の私に大きなエネルギーを与えてくれる。

 今朝も夜明け前に石山公園に行った。昔、習った「成長曲線」という話を思いだした。

 「成長曲線」
  成長は、突然、現れる。
  語学の勉強やスポーツなどで、「ある日、突然、分かるようになった」「ある日、突然、出来るようになった」という経験はないだろうか?
  経営の成長も同じだ。「ある時期から、霧が晴れたように分かり始める」「ある時期から、一気にうまくいき始める」そういう時期が来る。
    成長曲線は緩やかな上昇カーブは描かない。ある臨界点を超えると急激に上昇する。 
  しかしながら、その「ある時期」の直前は、最も大変な時期であることが多い。

  だから、多くの人は、そこで投げ出してしまう。
  夜明け前は最も暗い。しかし、夜が明けることを知っていれば、頑張れる。
  あなたの会社の夜明けは、ひょっとしたら、もう、すぐそこまで来ているかもしれない。
  だから、あともう少し、頑張ってみよう。

 自分の会社は今どこにいるのだろう?まだまだ真夜中かもしれない。もしかしたら夜明け前なのかもしれない。いろいろと策をたてて行動はしているが、なかなかこれといった成果が出てこない。どちらにしても出口が見つからず、闇を彷徨っている状態だ。

 岡山城の上空がだんだんと白んできた。もうすぐ夜明け。朝の来ない夜は無い。
 「成長曲線」と暖かい朝日が私に勇気を授けてくれる。

 あともう少し、頑張ってみよう!