相続・事業承継あれこれ

2019.07.05

会社オーナー等への死亡退職金と弔慰金の支給検討~事前に規定を整備~

会社オーナーやその家族である役員が役員在任中に亡くなった場合、死亡退職金の支給を検討します。その際、死亡退職金は相続人全員が均等に受け取ることができるため、後継者等、特定の者を受取人としたい場合には、あらかじめ退職金規定に定めておく必要あります。

1.死亡退職金の目安
  一般的には、下記算式により支給額を検討することが多いと思います。
 (生前に退職する際の退職金の計算と同じです)
    最終月額報酬×役員在職年数×功績倍率(役職や貢献等により通常は1~3倍程度)

2.税務上の取り扱い
 (1)死亡退職金を支給する会社
        支給額は損金(経費)となります。
  ただし、過大であると指摘された場合、その過大部分は損金となりません。

 (2)相続人
   会社から支給される死亡退職金は相続税の対象となりますが、下記算式により計算した額は相続税
    
 がかかりません(非課税)。
        非課税額=500万円×法定相続人の数
(例)亡くなった会社オーナーの家族が妻と子2人、死亡退職金の額が2,000万円の場合
          2,000万円-500万円×3人=500万円(相続税の対象)

3.死亡退職金を誰が受け取るか
   (1)退職給与規定等で受取人が定められていない場合
          相続人全員が均等に相続できます。
         (相続人全員の協議により任意の相続人と決めることは可能)

 (2)退職給与規定等で受取人が定められている場合
            規定で定められた方が受け取ります。
            →後継者等に死亡退職金を支給したい場合、事前に規定を整備する必要があります

(参考)弔慰金の支給も忘れず検討
実務上、死亡退職金とあわせて弔慰金を支給することがあります。
死亡退職金同様、支給する会社側では損金として処理できるほか、受け取る相続人においても一定額は相続税がかかりません(非課税)。支給する場合、規定等で定めておく必要があります。

【相続税がかからない弔慰金額(死亡退職金の非課税額とは別枠】
①業務上に死亡※:死亡当時の月額報酬×36ヶ月 ※(例)工場における事故による死亡等
②①以外の死亡※:死亡当時の月額報酬×6ヶ月

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