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「19年前の道しるべ」

 19年前の1月17日の明け方、今まで経験したことのない激しい揺れにベッドから飛び起きた。辺りはまだ暗い中、揺れはしばらく続き生きた心地がしなかった。倉敷でこれだけの揺れ・・・震源はどこだろう? まさかそれが神戸だとは思ってもみなかった。
 当時、私は週のうち2日程神戸で仕事をし、岡山との間を行き来していた。神戸には生まれ育った家が無人の状態で残っており、仕事で神戸に泊まるときは利用していた。その週も神戸の家に泊まり、震災の前日に倉敷に戻ったところだった。

 急いでテレビをつける。大阪震度4、京都震度5・・・神戸の震度はなかなか出なかったが、夜が明けると映像も入り始め、次第に被害が明らかになってきた。NHK神戸放送局内の机や椅子が激しく飛び交う様子が何度も何度も映し出される。そして、いつも走っていた阪神高速の横倒しの映像・・・。甚大な被害を目の当たりにして神戸の家はおそらくダメだろうなと覚悟した。

 震災後しばらくは岡山側から神戸に入る交通機関が復旧しなかったが、十日ほど経って岡山空港から伊丹に飛行機が飛ぶこととなり実家の様子を見に行くこととなった。空港から電車を乗り継いでようやく実家の駅に着き、リュックを背負った寡黙な人々に混じって実家に向かった。住み慣れた町の変わり果てた姿に呆然とする。道端にはボランティアの人が炊き出しを行っていた。人々は皆一様にやさしく、それぞれが深く傷つき、傷ついたからこそ相手を思いやらずにはいられないという雰囲気があった。

 ようやくたどり着いた我が家は平屋であった為か何とかつぶれずにいて一瞬喜んだが、様子がいつもと違う。震度7の激しい揺れで家が土台から30センチほど横に持っていかれていたのだった。家の中は、タンスや本棚が倒れ足の踏み場もなく、もし岡山に帰るのが1日ずれていたら命はなかったかもしれないと思った。時折突き上げてくるゴォーという地鳴に怯えながら、アルバムなど思い出の品だけを何とか運びだし無事だった車に積んで岡山に向かった。崩れ落ちた家が行く手を塞ぎ、何度も何度も引き返してはのろのろと走った。車から見る景色はまさに戦禍のあとで、タイムスリップしたような気分になった。

 何とか六甲山の裏側に抜けるとそこは家々が整然と立ち並び電気が煌々と灯っていた。それまで目にしてきた景色とのあまりの違いにショックを受けた。ほっとする気持ちと共に被災地を後にして安全な家に戻ることのできる自分に後ろめたさを感じたものだった。
 あれから19年。
 あの日は、日々追われる生活の中で時に立ち止まり、平穏無事であることの有難さをかみしめ、今自分がこの地で一生懸命生きているのかを問い直す道しるべとなっている。

平成26年8月
中山 加壽子

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