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ホーム > コラム >「市川海老蔵」 前田洋一

「市川海老蔵」

 市川海老蔵に睨まれると、無病息災で暮らせるらしい、という話を聞いた。

 3年前の春。当時は、毎月琴平に仕事で出かけていた。月に一度の讃岐での仕事は、毎月新しいうどん屋さんを開拓するという楽しみもあった。夕食の時にその話をすると、妻はとても羨ましがっていた。
「今月の琴平はいつ?私も一緒に連れて行って。歌舞伎を観てみたいから。」
「帰りは知らんけど、金比羅さんの参道の下までなら連れて行っちゃるで。」

 琴平に行ったついでに、いつものようにうどんを食べて帰宅すると、芝居を観て興奮気味の妻が後から帰宅してきた。普段、家では寡黙な妻だが、その日は饒舌に歌舞伎の魅力を語ってくれた。亀治郎に惚れたこと。趣のある芝居小屋だったこと。盛んに歌舞伎観賞を勧められた。我が家と歌舞伎の出会いの日だった。妻はその後、京都などに歌舞伎見物に出かけたが、私の歌舞伎デビューは少し後になる。

 翌年の夏、東京に出張に行った。仕事はお昼から夕方までの短い時間だったので、これはチャンスと思い、新橋演舞場の歌舞伎のチケットを購入した。到着時間が遅れたために一幕目は終了しており二幕目の鏡獅子が、私が人生で初めて観賞した歌舞伎演目となった。鏡獅子を演じたのはこの月に事件から復帰したばかりの市川海老蔵、成田屋。前半の女形の舞は妖艶であり、後半の獅子の精の毛振りには感動を通り越し、驚嘆し身震いした。初めて間近で歌舞伎役者の睨みを見たが、その睨みは我を忘れて拍手をせずにはいられないほどの大迫力だった。

 この日から歌舞伎に夢中になった。大阪松竹座で歌舞伎公演があるときには必ず観に行くようになった。團十郎、勘三郎、吉右衛門、三津五郎、幸四郎など数々の名優を見てきた。彼らはみな梨園に生まれ、幼いころから稽古に励む。彼らは将来を約束されて育つ。間違いなく看板役者への道が開けている。だが、彼らにはその将来しかない。進む道を自らが選択する権利は与えられていない。彼らは多くの人に注目されている。その期待に応えなければならない。そのため彼らは稽古に励む。凡人の何十倍も努力を積み重ね、観客の期待に応える。彼らの努力が日本のすばらしい伝統を守っている。

 二代目、三代目の経営者と話をする機会が多い。梨園ほどではないが、彼らも近い境遇にいる。梨園と同じで多くの関係者が彼らに注目し、期待している。跡を継ぐと決めた日から彼らは稽古を始めなければならない。が、彼らには芸を教えてくれる師匠はいない。よもや従業員になど聞くことは出来るはずがない。経営者として悶々と悩み、眠れない夜を過ごすこともあるだろう。こんな時、会計事務所を頼りにしてほしい。相談しやすく、経営者に良き助言ができる会計事務所にならなければならない。私たちも日々努力しよう。

 今年の5月に、京都四條南座で、海老蔵の4時間半にわたる一人十役40回早替りの芝居を観た。父という師匠を失い、近い将来、歌舞伎界最大の名跡を継ぐであろう男の日本一の睨みは、ますます凄みを増していた。

平成25年6月 
前田洋一

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