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「大切なヒント」 今田 泉美

先日、母から宅配便が届いた。ときどき、こうやって野菜や果物を送ってくれる。ダンボール箱を開けてみると、採れたての大根や人参、それとみかんも入っている。形は不ぞろいだけど、どれも元気がいい。並んだ大根のすきまには、ビニール袋がはさまれている。中の野菜が転がって傷まないように、ということなのだろう。丁寧な荷造りをしてくれているものだと感心しながら、そのビニール袋を抜き取って、手にして驚いた。中には切り干し大根が入っていた。


私が子供の頃は、田舎なので近所にたいしたスーパーもなかった。だから、家族が作ったものが主な食材だった。肉は買ってきていたが、米や野菜はもちろん、魚も父が牛窓沖で釣ってきたものを食べた。味噌や漬物は祖母が作る。かなりの自給率だったと思う。漬物ひとつにしても、切ったり干したり漬け込んだりと、それぞれにかなりの手間と労力がかかる。子供にとっては、その物珍しい作業工程を見るのが面白くて、大人の後を金魚の糞のようにくっついて歩いた。当時はゲームや娯楽もあまりないので、遊びのかわりだった。 この切り干し大根も、母が包丁で一本ずつ大根を切り、軒先で霜にあわせては、天日で何日も乾燥させたものだ。完全に乾くのに10日はかかっただろうと思う。最近は腕が痛いと言うのをよく耳にしているので、今年も作ってくれたんだと思うと目頭が熱くなる。
それにしても、昔の人は良くこんなことを知っていたなあ、と思う。大根の出盛り期になると一度には食べきれない量が収穫される。だからそれを漬物にしたり、切り干しにして長期保存可能な食品にする。こうしておけば、長持ちするし、干すことで栄養価はぐっと高くなる。他にもみかんや金柑といった柑橘類も作っているので、それを母はマーマレードにしたり、風邪に効くからといって金柑酒をこしらえている。
立派な教育を受けているわけではないけれど、ちょっとした自然食療法の師匠だ。母だけでなく昔の人たちは、自然に感謝して、その恵みをいただき、無駄なく有効に使うという生活の知恵を持っている。こういう暮らしぶりも、充分に豊かなことではないかと思う。


日本全国の高校生が、森や海や川の名人・お年寄りを訪ね、知恵や技術、人生そのものを聞き書きし、方言のままにして文章に残していくという活動をしているそうだ。素晴らしい活動だと思う。日本の伝統的な清貧の暮らしの中には、これからの日本に伝え残しておきたい宝のような知恵や技、これからの持続可能な社会を考えるための大切なヒントがたくさんあるに違いない。身近な師匠にいろんなことを教わろう。
震災から1年たって、そんな思いが強くなった。


「あなたのマンションのベランダのほうが、乾物には向いているよ。」と師匠がいうので、干し野菜でもこしらえてみようか。




平成24年3月 今田 泉美

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